「ソーシャルレンディングとクラウドファンディングってどう違うの?」
新しい資産運用としてソーシャルレンディングやクラウドファンディングという言葉がよく出てきますが、いまいち違いが分からない人も多いのではないでしょうか?
そこで今回はソーシャルレンディングとクラウドファンディングの違いや、それぞれの言葉の意味についてまとめてみました。
目次
ソーシャルレンディングとクラウドファンディングに大きな違いはない
ソーシャルレンディングとクラウドファンディングというのは同じ意味で使われることもあれば、違う意味で使われることもあります。
そのため初めて言葉を聞いたときは混乱してしまいがちなのですが、ソーシャルレンディングはクラウドファンディングの1種です。
クラウドファンディングには複数の種類があり、その中の1つがソーシャルレンディングとなっています。
ソーシャルレンディングのことをクラウドファンディングということもありますので、ソーシャルレンディングについて書いてある情報を見るときは、文脈から判断するしかありません。そのためこの機会にソーシャルレンディングやクラウドファンディングにどのような違いがあるのか明確に知っておきましょう。
似ているようで違うのがソーシャルレンディングとクラウドファンディングです。
まずはソーシャルレンディングについて説明していきましょう。
ソーシャルレンディングとは融資したリターンをもらう投資のこと
ソーシャルレンディングとはクラウドファンディングの1種で貸付型クラウドファンディングと呼ばれたり、融資型クラウドファンディングと呼ばれることもあります。
具体的にソーシャルレンディングがどういう仕組なのかというと「貸付」や「融資」という言葉から簡単なイメージはできるのですが「お金を貸したい人や企業」が「お金を借りたい人や企業」に貸付・融資できるようにマッチングさせてくれるサービスのことです。
その中でソーシャルレンディング事業者は投資家とお金を借りたい企業をマッチングさせてwin-winの関係を構築してくれる役となっています。
流れを説明するとまず「お金を借りたい人や企業」がソーシャルレンディング事業者に融資の申込みをし、事業者は返済能力があるのかを審査するのです。審査を通過したら事業者は投資家向けに投資の募集をかけます。そこで投資家からの投資金が集まればローンファンド成立となり、企業への融資が決まるのです。そして運用期間が過ぎたら利子付きで返済してもらい、その利子も合わせて投資家に分配します。
投資家はその利息分の分配金がプラスの資金となり、資産運用が成立するのです。
つまりソーシャルレンディングは投資家の誰もが事業者の仲介を通して擬似的な賃金業を行っていると言っても過言ではありません。
クラウドファンディングはソーシャルレンディングを含めて多岐にわたる
クラウドファンディングはソーシャルレンディングを含めて、5種類に分けることができます。
- 寄付型クラウドファンディング
- 購入型クラウドファンディング
- ファンド型クラウドファンディング
- 貸付型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)
- 株式型クラウドファンディング
これらをまとめてクラウドファンディングと呼ぶこともあれば、1つのタイプのことを指してクラウドファンディングと言われることもあります。
それぞれに違いがありますので、各クラウドファンディングについて簡単にまとめてみました。
寄付型クラウドファンディング
寄付型クラウドファンディングは名前の通り、寄付を目的としたクラウドファンディングです。
ソーシャルレンディングはもらえる利息分を目的に投資しますが、寄付型の場合はお金を寄付するだけで見返りはありません。
インターネット上でお金のやりとりを仲介することをクラウドファンディングといいますので、寄付という形でもクラウドファンディングといえるのです。
基本的に見返りはありませんが、募集先によっては簡単なお礼やプレゼントを用意している場合もあります。
寄付型クラウドファンディングにはどんなものがあるのか、また別の記事で詳しくまとめていますので、参考にしてみてください。
クラウドファンディングの寄付型とは?寄付型で失敗しないために
購入型クラウドファンディング
購入型クラウドファンディングとは、投資した結果が購入しているように見えることから名付けられているのでしょう。
ソーシャルレンディングでは資金を投入することで、貸付となり、利息が見返りとしてもらえますが、購入型クラウドファンディングでは物がもらえます。
購入型クラウドファンディングでは「何かを開発したい」「開発に成功したら一般発売前に提供します」と言った旨の募集をされていることが多く、作りたいものがあるものの資金がないために作れない人や企業が資金を募集しているのです。
ただ実際に開発できなければ、お金は戻ってきませんし、もらえるはずのものももらえないので注意しましょう。
しかし購入型クラウドファンディングの中には、新しい製品だけでなく、投資時に既にある製品をもらえる募集もありますので、お金を渡すことで必ず何かをもらえるケースもあります。
購入型クラウドファンディングについては別の記事でも詳しくまとめていますので、是非参考にしてみてください。
クラウドファンディングの購入型はどんな投資?購入型とは?
貸付(融資)型クラウドファンディング
貸付(融資)型クラウドファンディングとは前述しましたがソーシャルレンディングのことを指します。
まるで賃金業のように、お金を借りたい人や企業に融資して利息をもらっていることから、このように言われているのでしょう。
投資することでリターンとしてお金がもらえることから、クラウドファンディングの中では最も人気のあるタイプだと言っても過言ではありません。
資産運用を目的としてのクラウドファンディングを希望している方は、見返りがお金であるぶん、投資しやすいと言えるでしょう。
貸付(融資)型クラウドファンディングについては別の記事でも詳しくまとめていますので、参考にしてみてください。
クラウドファンディングの貸付型とは?貸付型で失敗しないために
ファンド型クラウドファンディング
ファンド型クラウドファンディングは購入型と貸付型を足したようなクラウドファンディングです。
投資することによってモノやサービスを受け取れる上に、利息としてお金まで受け取ることが可能になった一石二鳥なクラウドファンディングとなっています。
寄付要素の強い購入型と利益目的の貸付型が合わさっているのでハイブリッドなクラウドファンディングとも言えるでしょう。
半分寄付・半分投資でクラウドファンディングをやってみたいという方は試しにファンド型をやってみると良いかもしれません。
またファンド型クラウドファンディングについては別の記事で詳しくまとめていますので、もっと知りたい方はどうぞご覧ください。
クラウドファンディングのファンド型とは?ファンド型で失敗しない方法
株式型クラウドファンディング
株式型クラウドファンディングは、非上場企業の株主登録をしてもらえるクラウドファンディングです。
例えば貸付型では投資した見返りとして利息を貰っていましたが、株式型の場合は見返りとして株主登録を行います。
本来であれば株式という仕組みを使って、資金を調達できるのは上場企業だけなのですが、株式を使った資金調達の仕組みを非上場企業でもできるようにしたのが株式型クラウドファンディングです。
株式型クラウドファンディングで投資を行うと、株主登録をしてもらえるのですが、登録しても投資時の段階では何の価値もありません。上場しなければもらった株式は売ることができないため、投資先の企業が上場しない限り、利益をあげることはできないのです。
ただ株式型クラウドファンディングで見返りとしてもらった株式は上場後の値段よりはるかに安い値段となっています。
もし投資先の企業が上場して、クラウドファンディングでもらった株式を売ることができればかなり大きい利益になるでしょう。
少し変わった資産運用の仕方になるともいえますので、半分寄付で半分宝くじ感覚で投資する人もいます。中には狙って投資する人もいますので、ハイリターンを狙いたい方は株式型で投資してみると良いかもしれません。
株式型クラウドファンディングについては、また別の記事で詳しくまとめていますので参考にしてみてください。
クラウドファンディングの株式型とは?株式型で失敗しないために
ソーシャルレンディングとクラウドファンディングの違いは誤解のないように
ソーシャルレンディングはクラウドファンディングの一種であり、状況によっては同じ意味で使われることもあれば、違う意味で使われることがあります。
クラウドファンディングという言葉を聞いたときは、「寄付型」「購入型」「ファンド型」「貸付型」「株式型」のどれを指しているのか確認する必要があるでしょう。
しっかり違いを把握しておかないと、インターネットで調べているうちに、間違った情報として知識にいれてしまいかねません。
ただ今回説明した内容がわかれば、もうクラウドファンディングの違いについて簡単に理解できる方がほとんどですので大丈夫です。
クラウドファンディングには様々な形がありますが、どれも魅力的な投資ですので、気になるタイプがあれば、参加してみることをおすすめします。